社会保険労務士の勉強 -毎日年金 vol.10-

目次
国民年金5
今回の試験で、間違えたところを検証しつつおさらいしようと思います。
その中の1つが、『遺族基礎年金』です。
遺族基礎年金は、支給要件を満たした被保険者が死亡したときに、その者の遺族に支給されるものです。
支給要件
≪短期要件≫
①又は②の者は短期要件に該当するので、保険料納付要件が問われます。
① 被保険者
(国内居住や年齢は問わない)
② 被保険者であった者で、日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者
(日本国内限定+60歳以上65歳未満)
≪長期要件≫
③又は④の者は、長期要件に該当するので、保険料納付要件は問われません。
③ 老齢基礎年金の受給権者
保険料納付済期間等(保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間)を有する者のうち、25年以上である者(65歳以上の受給権者で25年以上)
④ 保険料納付済期間等(保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間)を有する者のうち、その期間を25年以上有する者(期間のみ25年以上)
※ ③及び④に関しては、生年月日に応じた年数に読み替えられます。
大正15年 4月 2日~昭和 2年 4月 1日 21年
昭和 2年 4月 2日~昭和 3年 4月 1日 22年
昭和 3年 4月 2日~昭和 4年 4月 1日 23年
昭和 4年 4月 2日~昭和 5年 4月 1日 24年
遺族の範囲
遺族基礎年金の遺族は、被保険者又は被保険者であった者の
配偶者 と 子
限定です。
遺族の要件
≪共通要件≫
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その被保険者によって生計を維持していたこと
≪配偶者の要件≫
共通要件に加えて、『子の要件』に該当する子と生計を同じくしていること
※ 配偶者は、要件に該当する子がいない場合は要件を満たすことになりません。
と言うのも、遺族基礎年金は、子を養育するためのものであるからです。
被保険者等の配偶者に関しては、被保険者等の子と生計を同じくしてさえいれば、遺族に該当する配偶者とその子との間に親子関係がなくても遺族となります。
つまり、産みの親だけが配偶者として認定されるわけではなく、育ての親でも要件に該当すれば、遺族基礎年金を受け取ることが出来るのです。
≪子の要件≫
①又は②に該当する者で、その上で、現に婚姻をしていないことが条件となります。
① 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子
② 20歳未満で、障害等級1級又は2級の障害の状態にある子
※ 子どもであっても、被保険者の配偶者(いわゆる後妻さん)の連れ子は、死亡した被保険者と養子縁組をしていなければ、遺族とされません。
生計維持認定
≪生計維持関係の認定日≫
① 受給権発生日
② 老齢厚生年金にかかる加給年金額の加算開始事由に該当した日
③ 老齢基礎年金にかかる振替加算の加算開始事由に該当した日
④ 障害厚生年金及び障害基礎年金の受給権発生後にて、受給権者が新たに生計維持関係がある配偶者及び子を有するに至った場合は、事実が発生した日
≪収入要件≫
以下いずれかに該当する者が、収入要件を満たすと認定されます。
① 前年の収入が年額850万円未満
② 前年の所得が年額655.5万円未満
③ 一時的な所得がある場合、これを除いて①か②に該当
④ ①から③苦い等しないけれど、定年退職等の事情によって近い将来収入(年額850万円未満)又は所得(年額655.5万円未満)となると認められる
胎児の取扱い
被保険者の死亡の当時、胎児であった子が生まれた場合、
① その子は将来に向かって、被保険者等の死亡の当時生計維持関係があったとみなされます。
② 配偶者は、被保険者等の死亡の当時、こと生計を同じくしていたとみなされます。
※ ここで言う受給権の発生時期は、胎児が生まれた日(出生日)であり、被保険者の死亡日ではないので注意が必要です。
年金額
≪配偶者への年金額≫
780,900円×改定率 + 子にかかる加算額
≪子にかかる加算額≫
① 2人目までは、224,700円×改定率
② 3人目以降は、74,900円×改定率
ただし、遺族基礎年金の受給権を取得したときに、生計を同じくしなかった子がいて、その子がその後に配偶者と生計を同じくすることとなったとしても、年金額の改定はありません。
けれど、胎児であった子の出生の場合(配偶者が受給権を取得したときに胎児だった子が生まれた場合)、その子は、配偶者が受給権を取得した当時に被保険者との生計維持関係や配偶者との生計同一関係があるとみなされるので、出生の月の翌月から年金額は改定されます。
子にかかる減額改定
胎児が出生したときには、その翌月から年金額が改定されますが、逆に生計同一関係の子が該当しなくなった場合においても、その翌月から年金額は改定されます。
当然、必ず1人はいるという前提です。1人もいなくなった場合は、年金額自体が支給されなくなります。不該当事由として、下記のいずれかに該当する場合となります。
① 死亡
② 婚姻(事実婚含む)
③ 配偶者と生計を同じくしなくなる
④ 配偶者以外の者の養子となる(事実上の養子縁組も含む)
⑤ 離縁によって、死亡した被保険者等の子でなくなった
⑥ 18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(ただし、障害等級1級又は2級に該当する場合を除きます)
⑦ 障害等級1級又は2級の障害状態に該当しなくなったとき(ただし、その時点で18歳に達した日以後最初の3月31日までの間にある場合を除きます)
⑧ 20歳に達したとき
子に支給される年金額
780,900円×改定率 + 子が2人以上の場合の加算額 ÷ 子の人数
≪子が2人以上の加算額≫
① 2人目まで 224,700円×改定率
② 3人目以降 74,900円×改定率
支給停止
遺族基礎年金は、以下のいずれかに該当する場合には、支給が停止されます。
① 遺族基礎年金は、被保険者等の死亡について、労働基準法の規定による遺族補償が行われる場合は、死亡日から6年間、その支給を停止されます。
※ 労働基準法であり、労災保険法ではありません。
ここが引っかけで出題されることもあります。
② 子に対する遺族基礎年金は、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有する場合には、その間、支給が停止されます。
③ 子に対する遺族基礎年金は、生計を同じくするその子の父又は母がある場合に、その間支給が停止されます。
シチュエーションとして、お父さんが死亡して、その子の父方の祖父母の養子となった場合には、養う人(祖父母)がいるので、子どもに対する遺族基礎年金は支給が停止されます。
※ 配偶者に対する遺族基礎年金が停止されている場合にあって、子の遺族基礎年金が停止されないケースもあります。
≪子の支給が停止されないケース≫
① 配偶者が所在不明のため、遺族基礎年金が支給されている場合
② 配偶者の申出により、遺族基礎年金が支給停止されている場合
所在不明者に対する支給停止
所在が明らかでなくなった場合において、残った者の申請によってその支給を停止することが出来ます。
そしてこの申出は、いつでも支給停止の解除を行うことが出来ます。
① 配偶者に対する帰属基礎年金は、その配偶者の所在が1年以上明らかでないとき、子の申請により、所在が明らかでなくなったときに遡って、支給が停止されます。
② 子が2人以上いる場合の子に対する遺族基礎年金は、その子のうちの1人以上の所在が1年以上明らかでないとき、他の子の申請により、所在が明らかでなくなったときに遡って、支給が停止されます。
失権
失権事由も共通の者の他に、各々失権事由が明確にされています。
≪共通≫
① 死亡
② 婚姻(事実婚含む)
③ 直系血族又は直系姻族以外の者の養子となった
≪配偶者に対する失権事由≫
生計同一関係のすべての子が下記いずれかに該当した場合に失権します
① 死亡
② 婚姻(事実婚含む)
③ 配偶者と生計を同じくしなくなった
④ 配偶者以外の者の養子となった(事実上の養子縁組含む)
⑤ 離縁によって、死亡した被保険者等の子でなくなった
⑥ 18歳に達した日以後最初の3月31日が終了(障害等級1級又は2級の障害状態にある場合を除く)
⑦ 障害等級1級又は2級の障害状態に該当しなくなった(18歳に達した日以後最初の3月31日までの間にある場合を除く)
⑧ 20歳に達した
≪子に対する失権事由≫
配偶者に対する失権事由の⑤から⑧と同じ
① 離縁によって、死亡した被保険者等の子でなくなった
② 18歳に達した日以後最初の3月31日が終了(障害等級1級又は2級の障害状態にある場合を除く)
③ 障害等級1級又は2級の障害状態に該当しなくなった(18歳に達した日以後最初の3月31日までの間にある場合を除く)
④ 20歳に達した
附則
昭和60年改正法の施行日である昭和61年4月1日の前日までに死亡した者の遺族の場合は、旧法の遺族給付が継続して支給されることになっています。
そのため、昭和60年改正法以後の遺族基礎年金は支給されません。


人生100年時代に折り返し地点に立った50代。あと50年を明るく楽しくPPK(ピンピンコロリ)と生きるために、いつまでも自分の二本の足で動ける元気な身体といつも笑顔あふれる美しさと好奇心に満ちた柔軟な心を作るため日夜努力を惜しまない50女の日常。