社会保険労務士の勉強 -国年_寡婦年金-

目次
国民年金9 寡婦年金
国民年金の第1号被保険者であった夫が死亡した場合、その夫が納めていた保険料がそのままでは掛け捨て同然になってしまいます。
夫が老齢基礎年金を受給できる年齢に達していると言うことは、よほど若い妻をめとらない限り、妻の年齢もそれなりであると推察されます。
高齢になって働くこともままならない妻に対して、夫の保険の掛け捨て防止と高齢で寡婦となった妻への所得を補償する意味で、60歳から65歳という限定された期間支給するものが、寡婦年金です。
因みに、「寡婦年金」と銘打っているように、「妻」にはその権利が発生しますが、残された「夫」には、残念ながら「寡夫年金」というものは存在しません。
支給要件
寡婦年金の支給要件は死亡した夫に対するものと、残された妻に対するもの2つの要件に該当しないと受給できません。
≪死亡した夫の要件≫
① 死亡日の前日において、死亡日の属する月の前月まで
第1号被保険者として、
保険料納付済期間+保険料免除期間=10年以上被保険者期間を有すること
※ 合算対象期間は考慮しませんが、学生納付特例による免除は含まれます
ただし、学生納付特例のみの期間は論外です。(納めた保険がないので)
※ 第1号被保険者とは、65歳未満の任意加入被保険者期間はOKですが、65歳以上70歳未満の特例任意加入被保険者期間はNGです。
② 老齢基礎年金、障害基礎年金どちらの支給も受けたことがないこと
※ 遺族基礎年金は対象外です
貰っていないことが大切です(受給権はあってもOK)
支給の事実がある=掛け捨てではないということになります。
≪遺された妻の要件≫
③ 夫死亡当時、夫によって生計を維持していること
※ 生計同一ではありません
④ 夫との婚姻関係が、10年以上継続していること
※ 事実婚を含みます
⑤ 65歳未満であること
※ 支給開始は60歳からですが、下限の年齢は設けられていません
※ 繰上支給の老齢基礎年金を受給している場合は、65歳に達したとみなされるので、対象外となります。
年金額
夫の掛け捨て防止の保険料なので、夫が生存していたら貰っていたであろう年金額が元となります。
つまり、
夫の死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者期間の、
死亡日の前日における、保険料納付済期間+保険料免除期間での、
老齢基礎年金の計算方法
満額の場合は、780,900円×改定率 を夫が貰うはずでしたが、
寡婦年金は、 780,900円×改定率 × 3/4 ← ここがポイント!!
※ 付加保険料(400円)を納付していた場合でも、この加算はありません
支給開始時期
支給開始時期についても、寡婦である妻が60歳に達している場合と、60歳未満の場合では、その開始時期に違いが生じます。
≪妻が夫死亡当時、60歳以上の場合≫
夫の死亡日の属する月の翌月から支給開始
≪妻が夫死亡当時、60歳未満の場合≫
65歳未満であれば、年齢を問わず受給権は発生しますが、支給開始は、
60歳に達した日の属する月の翌月から
となります。
受給権自体は、夫死亡当時に発生するので、支給開始時期も夫死亡当時の年齢によって決定されます。
支給停止
夫死亡に関して、他の年金たる給付を受けることが出来る場合は、寡婦年金の支給は停止されます。
その要件は、
夫の死亡について、「労働基準法」の規定による遺族補償が行われる場合であり、
その支給は夫の死亡日から6年間、停止されます。
失権
寡婦年金の失権は、
① 寡婦である妻が、死亡したとき
② 寡婦である妻が、婚姻(事実婚を含む)をしたとき
③ 直系血族又は直系姻族以外の者の養子となった場合
④ 65歳に達したとき(受給権があってもなくても、65歳年齢到達で失権します)
⑤ 繰上支給の老齢基礎年金の受給権を取得した場合 ← 受給権消滅
※ 特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得しても失権はしません
まとめ
遺族絡みにて、
遺族基礎年金は、子の養育のためのものであり、
寡婦年金は、夫の保険の掛け捨て防止&高齢妻の所得補償のものであります。
他に、死亡一時金というものもあり、これも、寡婦年金同様保険の掛け捨て防止のためのものです。
死亡一時金については、また後日改めて復習したいと思います。


人生100年時代に折り返し地点に立った50代。あと50年を明るく楽しくPPK(ピンピンコロリ)と生きるために、いつまでも自分の二本の足で動ける元気な身体といつも笑顔あふれる美しさと好奇心に満ちた柔軟な心を作るため日夜努力を惜しまない50女の日常。